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研究開発
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CO2炭層固定化プロジェクトの概要
目的
 本技術開発は、地球温暖化問題の解決に向けて二酸化炭素(以下、CO2)の大気中への放出を抑制するため、火力発電所等の大規模発生源から回収したCO2を石炭層(以下、炭層)に圧入して安定的に固定化(吸着)すると共に、炭層中でCO2と置換した未利用のメタンガス(以下、CH4)をクリーンエネルギーとして回収する技術を開発し、その全体システムを実用化・事業化に向けて構築することを目的にしています。
●CO2炭層固定化の概念
図.CO2炭層固定化の概念
注:実用化段階の概念図を示すもので、予備実験を直接説明するものではありません。
原理
 炭層内の石炭には微細な空隙(ミクロ孔)があり、その空隙にはCH4が吸着しています。
 石炭にはCH4よりCO2の方が吸着しやすく、そのCO2吸着量はCH4の2倍以上という特性を持っています。
吸着特性
 そのため、炭層にCO2を圧入すると、炭層に吸着していたCH4が脱着し、CO2と置換します。この脱着したCH4を回収し有効利用しようというものです。
置換模式図
実施体制
 本技術開発は、経済産業省の「二酸化炭素固定化・有効利用技術等対策事業」の一環であり、環境総合テクノスが補助事業者として平成14年8月から実施しています。
図.実施体制
実施項目
 本技術開発は、大きく分け基礎研究と予備実験に分かれています。それぞれの研究テーマにより担当する大学および研究機関を細分化しています。そして、それらを統括する形で本プロジェクトの経済性に関する検討を進めています。
基礎研究 CO2とCH4の置換メカニズムの解明 北海道大学
CO2の挙動に関するシミュレーション開発 秋田大学
炭層へのCO2最適固定化条件の検討
(CO2の吸着特性に関する実験)
京都大学
炭層へのCO2最適固定化条件の検討
(石炭の膨潤・収縮に関する実験)
RITE
炭層のCO2固定ポテンシャルの検討 早稲田大学
予備実験 CO2圧入予備実験 JCOAL
モニタリング技術の検討 NPOシンクタンク京都自然史研究所、KANSOテクノス
CO2分離回収技術の効率向上検討 関西電力、三菱重工業
経済性検討 経済性に関する検討 KANSOテクノス 他
スケジュール
図.スケジュール



CO2炭層固定化プロジェクトの実施内容
基礎研究
 炭層でのCO2とCH4との置換メカニズムの解明、炭層へのCO2固定化最適条件の検討および炭層における固定可能なCO2量の調査を実施すると共にCO2の炭層内挙動に関する数値シミュレーションの検討を進めています。

【 これまでの成果 】
炭層内でのCO2とCH4の置換メカニズムを解明することができました。
炭層のCO2固定化最適条件を決定する基礎データの取得とCO2の吸着特性が解明できました。
CO2圧入における、炭層内挙動に関する数値シミュレーションを実施し、石狩モデルが構築できました。
予備実験
 平成14年度にCO2圧入予備実験のサイト選定を行いました。現在、北海道夕張市において掘削した2本の孔井(圧入井,観測井)を用いて、CO2圧入/CH4産出実験を行っています。
実験場所   模式図   現地の状況

 また、CO2圧入における安全性,環境への影響,固定効果把握を目的として、最適なモニタリング手法の確立をめざし現地調査および評価を進めています。

【 これまでの成果 】
圧入井ボーリング、石炭および岩石のコアサンプリング、石炭コアを用いた原位置ガス包蔵量測定、物理検層および孔井試験を行い、予備実験サイトの貯留層特性に関するデータを収集しました。
圧入井での連続CO2圧入試験および観測井での産出試験(ガス・水)を行い、CO2圧入/CH4産出の基礎データが得られました。(引き続き予備実験を実施中)
シミュレーションモデルによる生産試験データとのヒストリーマッチングを行い、良好な結果が得られました。このことから、CO2圧入によるCH4の増産効果が確認され、CO2炭層固定化技術の有効性が立証されました。
ガスモニタリングと地盤変位モニタリングにおいて項目を選定し、CO2圧入前からモニタリング調査を実施しています。 今後も測定を継続し分析・評価を行いますが、現時点では圧入したCO2が地表へ漏洩していないことが確認されています。
経済性の検討
 本技術を構成するCO2の分離回収、輸送、ボーリング、圧入、CH4回収において、各工程における最適な手法の見極めと、経済性および安全性から最も効率的な組合せによるトータルシステムの検討を進めています。

【 これまでの成果 】
CO2分離回収からCH4回収に至る、各工程について、コスト因子の抽出と分析を行い、最適なトータルシステムを構築するための要件を検討し、課題を明らかにしました。
成果報告

平成16年度 成果報告会 概要 PDF

平成16年度 成果報告会 予稿集 PDF

1. 特別講演「エネルギー問題を考える −オイルピークを主体にして−」 PDF
京都大学大学院 工学研究所社会基盤工学専攻ジオフィジックス分野
教授 芦田  讓

2. 「二酸化炭素炭層固定化技術開発」の概要について PDF
(株)環境総合テクノス CO2炭層固定化プロジェクト室
副室長 小牧 博信
3. CO2圧入予備実験 PDF
(財)石炭エネルギーセンター 技術開発部CO2回収固定化グループ
部長代理 藤岡 昌司
4. 数値モデルによるCO2の炭層内挙動に関する検討 PDF
秋田大学 工学資源学部地球資源学科 助教授 山口伸次
5. CO2圧入予備実験のモニタリングについて PDF
(株)環境総合テクノス CO2炭層固定化プロジェクト室
マネジャー 藤田 眞仁
6. CO2注入時の弾性波測定試験 PDF
(財)地球環境産業技術研究機構 地球環境産業技術研究所CO2貯留研究室
主任研究員 薛 自求
7. 経済性検討 PDF
(株)環境総合テクノス CO2炭層固定化プロジェクト室
マネジャー 松見 哲幸
8. 海外プロジェクトの現況 PDF
(財)石炭エネルギーセンター 技術開発部CO2回収固定化グループ
部長代理 藤岡 昌司

 


問い合わせ先 環境部 地球環境グループ
TEL 06-6263-7378 FAX 06-6263-7321



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